屋根裏の羊

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archive: 2015年02月  1/1

ある夜

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夜の最中に、ほのかに灯を増すひとつの街灯がある。きまってそれは、毎晩午後の11時少し過ぎ。その街灯の下を一人の少女が通り過ぎる瞬間である。街灯は、あたりが暗くなると自動的に点灯し明け方になると消灯するようになっているだけのはずで、灯を増すことなどは、できないはずである。小さな白い蛾は、光に誘われて街灯の上に羽を休めた。少女は、蝶々だわ、とひとりごちて街灯を見上げた。白い羽はそれ自体が発光しているかの...

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