屋根裏の羊

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archive: 2016年11月  1/1

めろん味

みんなこのいきものをきらいみたい。ぎらぎらの歯はこわいし、きもちのわるい顔をしてるし、大きくておっかないんだって。でも、女の子だけは、このいきものに甘いめろん味の飴をあげる。とてもこわくてもちかよって、分厚い舌の上に小さな飴玉をおくんだよ。そのとき、いきものは、嬉しそうにじっとしている。...

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鉛筆荒野

どこまでもつづく鉛筆のはえた荒野。芯はちくちくとがっている。とうめいになってしまった女の子をつれてあるくよ。なんにもないしなかまはずれの一本角くん。とうめいになってしまった女の子といっしょのときは、すこし勇敢になれるきがする。女の子はへんてこな足し算のうたをうたってる。...

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くらやみさん

おはかの森の地下にいる友達は、いつもしずかな声でお話をしてくれるパイプをぷかぷかくゆらせながら、どこかしらない場所のおはなしをしてくれるわたしの贈った蝶が一羽、電球の光に羽を透かしてるここはいつまでもくらやみで、とてもあたたかい...

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11月の始まり

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楽しみなことが起こる前の瞬間は、楽しみなことが起きている時よりも嬉しい時がある。シャボン玉は、吹く前の瞬間が一番どきどきしたし、好きな食べ物は、食べる前が最も期待でいっぱいの瞬間だ。長期休暇は、長期休暇の前日が一番自由な気持ちがする。できることなら、いつまでも幸福の山場より少し手前で遊んでいたい。楽しみなことは、起こる前に色々と空想を巡らせると、楽しみが膨らむ気がする。開けてみたい箱があるとき、す...

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