屋根裏の羊

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archive: 2017年02月  1/1

2-B

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片隅で拾われなかった鉛筆生まれ変わりのかわいい彼女学校で唯一まとも黒うさぎ 盗んだ絵本歯ごたえは美味抱きしめて バンソウコだらけクマのぬいぐるみ星間移動そうちいつかあのピンクのくつを買ったなら給水タンクにすきっていうよ国語のせんせ 桜の花にみとれていたら花びらになってたの2-Bで生まれるんだってさ今夜 食べ残されたちりめん天使黴かけのパンが入った机の子 鏡の裏の国へいくには?ひとかけら空落ちてきて直撃し ...

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ほろほろ

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雪も降らない花も咲かない小さな国を あの子はあいしてるの眩しいと消えそう 温かい血がほしいな わたしは吸血鬼です言葉のまま消えた少女はくちづける いまは見えないけものたち触れてしまえばきえてしまうものに触れたくてきえない触角機暗くなり 折り紙になりきれない鶴がわたしの折り目をのばすすべてを人のせいにして飛べばいい 鳩の形の羽そのものよジムノペディだけ演奏するピアノの中へ お終いのかくれんぼいち、に、さん ...

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花石

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十子は、体のいろいろな所に色を塗るのがすきだ。指のつめのひとつひとつにちがう色を塗り、頰にはほのかに桜色をのせ、目頭には一番お気に入りのあんず色をひとすじ引く。そのほかにも、腕の内側に空想の花を描いたり、腿の外側におまじないの紋様を描いたりする。十子は、鏡の前でそんな自分の体を見るのが好きだけれど、他人にそれを見せたことは一切ない。十子を一眼みると、みんな体が白い石に変わってしまうから。梅が咲いて...

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うちうじんさん へ

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うちうじんさん へうちうじんさん、こんにちは。あなたはにんじんきらいなのでしょう。ぼくもです。むかし、てれびでうちうじんさんのことをみたときは、とてもこわかった。きみはぎんいろで、ひとにきんぞくをうめこんだりするおっかないいきものでした。でもほんとうの、うちうじんさんはふあふあで、やさしいしずかないきものでしたね。でも。あなたは、ほかのひとからみたら、ふつうのにんげんのすがたにみえるのですね。ぼく...

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ユウレイの恋人

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口からは森がふくらむ先生と 鳥がこぼれるぼくらの会話逢えるまで宇宙は広く逢えたなら 世界はちいさいねと笑い壊れかけのひとがいちばん素直でさだまらない目で優しくて虐めるほどに鮮やかになる毛虫 きみは優しい僕には優しいしにたいがいっぱいになるとひかるんだ 夜になったらきみがわかるよとおいまち こころの外にも中にもない箪笥の中で泣く子どもユウレイの恋人と手を繋ぎめざす 桃色の砂漠のモーテルみずうみのぬしよきえ...

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ふらんけん

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昔むかしきみ白いけものだった頃 ぼくはまだ生まれてなくてカーテンは風の形を教えてくれる 春に触れれば春を知り夕暮れに捨てられた猫 いつの日か優しい少女に生まれるでしょう夕ぐれゆらゆら幽霊達が 揺らすよゆりかごゆううつなゆめふらんけん きらわれもののきみがすきやさしいうたをうたってあげるすこしづづはなれていったいつからがさよならなのかわからないまましぃっ静かにおしいれの戸を閉めて 瞼閉じれば世界はひとつも...

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青い自転車

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消えそうな白い光 子を乗せて 満月横切る青い自転車幼い日の恋人を迎えに たんぽぽをたどって歩く長い影ビスケットをかじる世界の子供たち すべての塔がこわれゆく時真夜中の木星放送 砂嵐の間に唄うきみはだれ?僕たちは愛で光合成をする 新しい星生まれる朝にできたてのほかほかの「ぽ」を買いました まるいとこふたつきみにあげる夢で逢えたらあの橋の向こうに住もうよ おぼろ月夜の街スーパーのどこかで笑い声がする ビスコの...

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